有機JAS(=農薬・化学肥料不使用)・天日乾燥米  http://farmin.jp/
有機農園ファーミン 資材も non-GMO

天候不順時の乾燥方法に関するお知らせ

 有機農園ファーミンでは一部のほ場を除いて米の天日自然乾燥を行っています。(2013年現在、「たきたて」の一部と「つや姫」の一部で送風のみによる機械乾燥を行っていますが、販売時には機械乾燥である旨を明示して販売いたします)。

就農して以来当農園では天日乾燥を続けてきております。これは、この地方では秋は一年の中でも一番安定した気候で天日乾燥に適した条件がそろっているため可能なわけですが、昨今長雨が続いたり台風が何回も通過したりと天候が不安定な年もあります。

米(籾)は刈り取った直後の水分は20〜25%前後ですが、それを乾燥させて水分を落として炊飯に適した水分にします。この水分が低すぎれば炊き上がりがパサパサしてしまい、逆に多すぎればベチャベチャしたり保存性も悪くなります。一般に流通している米は収穫年の秋には14.5〜15%位で保存期間が長くなるにつれ更に下がってゆきます。、当農園ではおいしいさと保存性を考え15〜15.5%位が理想と考えています。保存性に関しましては初夏まで籾で保存 (現在「ササニシキ」、「たきたて」、「ひとめぼれ」、「つや姫」は収穫翌年の初夏まで籾で保存し、その他は冬までに籾摺りをします) する当農園では秋に全量玄米にする一般的な方法よりも品質の低下は少ないので少しくらい水分が高くても問題ありません。

米(籾)は天候の順調な年には田んぼで2週間程度、通常の年には3週間程度でこの水分になりますが、天候不順な年になると一ヶ月以上も風雨の中で乾燥させていることになります。この状態であまりにも長期間置いておくことは米の品質にも影響が出てまいります。

天日乾燥の利点は、刈り取った後の1〜2週間の間に茎に残った養分を籾に転流させて米をしっかり登熟させ、また太陽と風ででゆっくり乾燥させることにより旨みを逃がさない、そして化石燃料を使わないことなどです。
ですから期間的には2週間以上田んぼで乾燥させればこの利点を満たすことが出来ます。

結論として、通常の天候の時には田んぼでの乾燥だけで十分ですが、天候不順の時にはなかなか15.5%を下回りません。このような時(4週間以上経っても乾燥が不十分な時)には田んぼで脱穀した後、作業場で(熱を加えず)送風のみで追加乾燥させることといたしました。

何卒、ご理解いただけますようお願いいたします。

籾の水分が15.5%よりも高い分を乾燥機で熱を加えず送風のみで追加乾燥

天候不順時

・田んぼで乾燥
   ↓
・4週間ほど乾燥しても
 水分分が高い
   ↓

・田んぼで脱穀して籾に 

通常の天候時

・田んぼで乾燥
   ↓
・2〜4週間
   ↓
・水分15.5%くらいまで下がる
   ↓
・田んぼで脱穀して籾に