当農園においてはどちらの農産物も化学合成農薬・化学肥料は使用しないで栽培していますが、日本農林規格(JAS法)の定める認証の有無や条件の違いで表示が区分されています。
有機管理期間について・・・当農園では順次農地を拡大しており、基本的に新しく耕作する(耕作1〜2年目)農地については県認証の「特栽・無無」の認証を受け、3年目以上の農地では「有機JAS」の認証を受けています。
・有機JAS農産物(正しくは有機農産物)とは国から認定を受けた登録認証機関により、認証された栽培者が、認証された農地で有機JAS基準にのっとって栽培した農産物を言います。
たとえ、いくら自分なりに有機JASと同等の栽培をしているからと言っても認証を得ていなければ農産物に有機の表示はできません。
・特別栽培農産物とは化学合成農薬・化学肥料をその土地の慣行栽培の50%以下)で栽培した農産物を言い、これは特に認証の義務はありません。(これは誤解されやすいのですが、一部の米屋さんなどでは[特別栽培=減農薬]というイメージ作りをしているところがありますが農薬・化学肥料不使用ももちろん特別栽培に含まれます)。
次に、認証について簡単に申しますと農産物の栽培において認証機関の基準にあった形で栽培された農産物かどうか、また間違いなくその農産物を出荷しているかというのが認証の目的です。
当農園の場合の有機JAS農産物の認証は登録認証機関「(公財)自然農法国際研究開発センター」によって行われています。また、特別栽培農産物の認証は「みやぎの環境にやさしい農産物認証制度」にのっとり宮城県によって行われています。
有機JASには有機管理期間によって「有機JAS」(3年目以上)と「転換中有機JAS」(1年目以上)がありまが、当農園では3年目以上の「有機JAS」のみになります。農産物の栽培では有機JAS法で認められた資材以外の資材は使ってはいけません。
この認証の取得には多大な書類作成の手間と証明書類の入手、それと厳しい審査を通過し、高額な審査料を支払わなければなりません。また、認証されてから違反すると厳しいペナルティーが科せられます。
「県認証」には「農薬・化学肥料不使用」、「農薬不使用・化学肥料削減」、「農薬削減・化学肥料不使用」、「農薬削減・化学肥料削減」の4つのカテゴリーがあります。当農園は「農薬・化学肥料不使用」カテゴリーで申請しています(毎年申請)。こちらは書類作成の手間や費用は有機JASほどではありませんが毎年の書類作成と実地検査があります。
当農園の考え方としましては基本的には農産物の栽培方法の信憑性は生産者とご購入者様の信頼関係の上に成り立つものと考えますので認証が全てとは思っていません。法があっても守らなくては意味がありません。いくら厳しい審査がありましても、意図的に嘘をついたりごまかしたりしようと思えばそれまでです。もちろん当農園はバカがつくほど正直にやっています。
では、なぜ認証を受けるのかと問われますと、より多くの方からの信頼を得ることと、有機農産物への正しい理解を得ること、日本の有機農産物の生産量の拡大を願うからです。 |