有機農園ファーミン
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2012年の水稲栽培における放射性物質への対策
→2011年に行った対応
昨年(2011年3月)の福島第一原発事故によって放出された放射性物質による、農作物への影響を可能な限り少なくするために、有機農園ファーミンでは広く情報を集め、昨年実施した対策の延長、追加、変更を行います。
また、2011年産米に引き続き2012年産米に関しましても各段階で放射能測定を行い、提示いたします。
耕起方法での対策
昨年は浅く耕起して稲を深植えし、放射性物質の吸収を低減する対策を行いました。
今年は、昨年よりも放射性物質の存在範囲が地表から深化していますので、存在範囲の土を地中に埋め、地中の土を上部に持ってくる「天地返し(プラウ耕)」を全水田で行いました。
これによって稲の根が養分吸収する範囲の土の、放射性物質の低減を図ります。
→全水田のプラウ耕
灌漑用水での対策
水田を常に水で満たしておく水稲では、土壌の放射性物質とともに灌漑用水に含まれる放射性物質への考慮も必要になってまいります。
山間部に降下した放射性物質が、雪解け水や大雨の後の水、またそれに含まれる浮遊物とともに川に流れ込む事が考えられますので、以下の対策を行っています。
@春の水田への入水時期を大幅に遅らせる。
5月16日に初入水を行いました。
A大雨の直後の取水は控える。
当農園の全ての水田は北上川から取水しています。源流は岩手県です。
従来通りEMを使用します
EMにより、土壌の放射性物質を植物に吸収する量を減少させる効果を期待します。
EMの開発者、比嘉照夫教授のEMプロジェクトでは試行後2ヶ月で、
光合成細菌を強化したEM活性液
で飯舘村や福島各地で放射能レベルを下げるのに成功しています。
→第48回 福島県におけるEMによる放射能対策の成果
従来通り光合成細菌を使用します
光合成細菌は放射能を軽減させるという研究があります。まだ研究途上ですが当農園でも常用している光合成細菌を使用して、効果を実証できればいいと思っています。
天然カリウム資材を散布します
植物の必須要素であるカリウムが土壌に十分あると化学性が似ているセシウムでも土壌から取り込みにくくするという研究がございますので、カリウム不足にならない様に土壌散布します。
昨年は全水田で散布しましたが、粘土質土壌には既にしっかり固定され、稲に移行しにくくなっていると推測されるため、粘土質土壌以外の水田に散布します。
具体的には有機資材の「パームアッシュ」を12.5kg/10a(カリウム成分3.7kg)を散布します。
2012年産米に関する放射性物質の自主検査について
当農園の水田土壌、稲体及び収穫後の米に含まれる放射性物質の測定を行い提示いたします。
→2012年5月の水田土壌の測定
→(参考)2012年産野菜の放射能測定
→2012年の稲体測定等の結果
→2012年の玄米測定の結果
上記の作業内容は「フォトピックス」、「栽培履歴」で確認できるようにいたします。
また、ご質問・ご意見は
office@farmin.jp
までお願いいたします。