有機農園ファーミン To Home  
   
自然農法実証圃場のモニタリング
  
 
こちらに紹介します圃場は、当有機農園ファーミンの有機JAS登録認定機関でもあります 「公益財団法人 自然農法国際研究開発センター」さんにより「自然農法実証圃場」として選定されており、現在栽培中の米について使用資材等も合わせてモニタリング してまいります。

モニタリングするこの5番ほ場は、栽培開始の2005年から2013年までホタルイに始まり数年でおとなしくなると今度はコナギに悩まされる、いわゆる雑草多発田で収量も低迷しておりましたが、2014年から早期入水しEM活性液も早期投入し、長期間湛水複数回代掻きに切り替えたところ、それ以降田面のトロ層も厚くなり、これらの水田植物(雑草)は発芽しなくなり、収量も大幅に増収しました。

また、この他の圃場でも同様の管理に切り替えたところ2/3以上の圃場で水田植物の発生を抑制できるようになりました。

しかし、この長期間湛水複数回代掻きを始てから2〜3年後にアメリカザリガニによる稲の食害も増加するようになりました。これは当農園固有の問題なのか、他農家でも発生する可能性があるのかはまだ分かりませんが、注視してゆく必要があります。


  モニタリングする圃場
圃場の名称:5 番ほ場
面積:26a

栽培品種:ササニシキ
認定:有機JAS
有機管理開始年:2005年
生産行程管理者:
有機農園ファーミン
E-mail:office@farmin.jp
圃場所在地:
宮城県 登米市 中田町 浅水 字 元待井114

地図 

※当農園では無肥料栽培圃場を除いては他圃場でも同様の管理(資材量はほ場により調整)を行っています
 
  2017年産米の栽培経過(降順)  
     
2017年11月1日 脱穀
8月の天候不良による受精への影響、低温による生育遅延籾、生育遅延により揚水終了後に当たった水の高度要求期での渇水、台風など様々な要因により籾の量は昨年比0.8程度にとどまりました。


2017年10月28日 刈り取り後、乾燥中
去年より丁度半月遅い10月16日に稲刈りを行い、天日乾燥中の稲です。
杭の数からすれば平年通りの稲の量ですが、穂が軽いのが気にかかります。




2017年9月24日 登熟後期
18日に来襲した台風18号で稲が傾斜しました。通過前の風と吹き返しの風の方向が違うためクロス状のウロコ雲のようになっています。見た目は悪いですがふわっとしているため登熟に大きな影響はないと考えています。



2017年9月11日 登熟中期
低温で推移しているため、実入りのスピードにバラツキがありますが、出穂が遅いことが幸いして褐変籾等は少な目です。



2017年9月1日 葉面散布(高濃度散布実験)
ミックス散布液 (EM活性液 20%、光合成細菌培養液7%、散布の友0.1%、水72.9)を78リットル動噴にて葉面散布


2017年8月29日 登熟初期
心配していた受精率も悪くなく、ここ数日の好天日のおかげで穂も傾いてきました。ひと安心です。
 ところで昨日は当農園の水田を視察し、自然農法技術交流会が行われました。参加者の皆さん遠方からもたくさんお越しいただきお疲れ様でした。




2017年8月18日、25日 葉面散布
ミックス散布液 (EM活性液 2〜4%、光合成細菌培養液3〜4%、散布の友0.1%、天日塩0.3%、水)を78リットル動噴にて葉面散布


2017年8月13日 出穂期の受精障害の可能性
当地、東北太平洋側は涼しい夏が続いています。下のグラフはACCUウェザー社による当地ピンポイントの気温経過の様子です。8月に入り数日を除き連日低温寡照、降雨が続いています。この先も21日頃まで著しく気温が低く降雨も続く予想です。この期間は実証圃場をはじめ当農園の主力で低温に弱い「ササニシキ」の出穂時期に当たりますので、中でも遅れている場では敢えて生育遅延管理を行い、低温・降雨期に出穂盛期が当たらないようにしています。


2017年8月12日 出穂開始・葉面散布
低温が続き出穂が遅れています。やっと今日出穂開始を確認しましたが、低温により穂揃いが悪く出穂期間が長期にわたるかもしれません。
午前の開花時間を外して午後に雨の合間を狙い、ミックス散布液 (EM活性液 5 %、光合成細菌培養液5 %散布の友0.15%、水89.85% )72L(30L/10a)を動噴にて葉面散布し、低温障害対策、いもち病予防を行っているところですが、連日の降雨によりすぐ流れてしまいます。




2017年8月1日 稲
数日前に出穂前最後の畔草刈りを終えました。出穂は8月10〜15日頃の予定です。昨年は出穂後の台風により根本から斜めになったため、今年は土にヒビが入るほど中干しを行いました(中干し期間7/17〜7/28)。



2017年7月31日 葉面散布
ミックス散布液 (EM活性液 5 %、光合成細菌培養液5 %散布の友0.15%、水89.85% )130L(50L/10a)を動噴にて葉面散布



2017年7月17日 圃場風景
今年は田植えが遅くなってしまった上に6月の低温寡照の影響を受け、一時昨年比で1週間ほど遅れていましたが、7月に入ってからの高温により、だいぶ昨年に追いついてきました。



ヒエ、コナギ、ホタルイ等の発生はありません。


2017年7月15日 流し込み
EM活性液 26L(10L/10a)を取水口から水とともに流し込み


2017年6月27日 流し込み 
田植え後 27 日目 EM活性液 26L(10L/10a)、光合成細菌培養液 7.8L(3L/10a)を取水口から水とともに流し込み




2017年6月19日 再入水
再入水後しばらくは浅水かけ流しにして、その後は浅水通常管理



2017年6月17日 アメリカザリガニによる食害
アメリカザリガニの大繁殖は、長期間湛水中に起こるのかもしれません。長期間湛水複数回代掻きでトロ層が厚くなり、雑草の発芽を抑えることはできましたが、別の問題が出てきたのかもしれません(当農園、当地方だけの問題かもしれませんが)。
アメリカザリガニの食害による減収は、ほ場の程度によって異なりますが、感覚的には5〜15%位になってしまいます。

只今、解決に向け全力で対策を検討中ですが、現在のところの有効な手段は
・前出の「落水」で鳥による捕食を待つ
・落水で出来た水たまりをタモで掬い、ザリガニを捕獲する。
※ザリガニは水たまりに集まるので、実際1坪ほどを掬うと、100尾ほど入ります。
・かじられにくいように大苗を作り移植する
・EM、光合成細菌、EM散布の友を水で希釈して散布し、稲の成長促進を図る。
等々




2017年6月16日 落水
アメリカザリガニによる食害が目立ち始めたため落水して、ザリガニが稲を食しにくくするとともに、ウミネコ・カラスによる捕食を目指す
※昨年の経験上、3〜4日程度の落水で表土を露出していても、トロ層がしっかり出来ていれば水田植物は生えません。


2017年5月31日 田植え 
箱数:ササニシキ苗 43箱 (16.5 箱 / 10a)
栽植密度:50株 / 1坪 、 3〜4本 / 1株 
使用資材:バイオノ有機s 69kg (27 kg / 10a)田植時施肥機で田面散布
特記:水を張ったまま植える(トロ層早期形成のため落水せず)




2017年5月25日 代掻き3回目(植代掻き)
EM活性液 26L(10L/10a)
トラクター中速、PTO 1 、爪中浅、水深5cm
タンクに液を入れて点滴しながら代掻き
代掻き前ヒエ少々



2017年5月18日 代掻き2回目
EM活性液 26L(10L/10a)、 光合成細菌培養液9L(3.5L/10a)
トラクター中速、PTO 1 、爪中浅、水深5cm
タンクに液を入れて点滴しながら代掻き
水田植物の発生無し



2017年5月5日 湛水管理
代掻き後は抑草のためトロ層増大を一番に考え、早朝入水・朝止水を行い、田面を水面から出さないよう水深5cm程度を心掛けて、地温上昇が最大限になるようにして管理



2017年5月5日 代掻き1回目
EM活性液 26L(10L/10a)をトラクターで流し込みながら代掻き
トラクター中速、PTO 1 、外周部 低速 PTO 2 中浅代掻き
 




2017年5月2日 入水開始
トラクター故障のため最終耕起は行わず入水



2017年4月26日 散布
EMボカシ 130 kg(50 kg /10a)、あらびき天日塩32.5kg(12.5kg/10a) ブロードキャスターで散布

2017年4月19日 畦塗り

2017年2月27日 耕起2
耕深8〜10cm、PTO1



2017年2月27日 土の状態
2/27の耕起をする前の土はポロポロの団粒構造



2016年12月5日 耕起1
耕深7〜8cm、PTO1 ※写真は昨年の流用



2016年12月5日 散布
ミックス散布液 (EM活性液 25 %、光合成細菌培養液 5 % 、水70% )104 L(40L/10a)を動噴にて散布



2016年11月20日 散布 
米ヌカ 360 kg(135 kg /10a) ブロードキャスターで散布
  2016年産米の栽培経過

育苗の管理記録
(2016年)


平年の管理記録(表)

使用資材について

自家製EM活性液(1%活性液)1000Lのレシピ
・EM1:10L
・糖蜜:20L
・天日塩:10kg
・汲み置き温水:965L
上記の材料をよく混ぜて1000Lタンクに入れ37℃に加温・密閉し、発酵時のガスはチェックバルブにて抜き、5〜7日でph3.4以下に下がったら使用液とする



自家製光合成細菌培養液50Lのレシピ
・EM3:5L
・魚ソリュブル:0.25L
・水道水:44.75L
上記の材料を気密性の良い透明又は半透明な容器に入れ撹拌して密閉し、ハウスの中など光と温度の取れるところに置いて3〜4週培養し赤味が強くなったら使用液とする。
また、この液を5Lの種菌にしてEM3を少量足して2次培養液を作ることも可能


自家製EMボカシ100 kg のレシピ
・米糠:53 kg
・籾殻:70 L
・バイオノ有機s:16 kg
・新鮮なオカラ:14 kg
・粉砕天日塩:1.8 kg
・EMセラ発酵C:20 g
・EM活性液:11L
上記の材料をミキサーで混ぜ合わせモミガラ袋に20 kg ずつ入れて密封し積算温度で600日℃程発酵させてから使用



バイオノ有機s
米糠とフィッシュソリュブル(魚を煮て煮詰めた汁)を粒状に固焼きした資材

EM散布の友
しょうゆ油を使用したカリ石けん(液体)

EM7
有用微生物の代謝物質、植物抽出物、セラミックス、ミネラルが主成分

有機農園ファーミン Home     育苗の記録 
Copyright Organic Farm Farmin all right reserved